妊娠・出産の手続きとお金:届出・健診・出産育児一時金・出生届・里帰り・産後ケア

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「妊娠・出産の手続きとお金」「一時金は原則50万円、出生届は14日以内」の文字と、妊娠・出産の色の地にベビーカーの絵

妊娠がわかったら、住んでいる市区町村に妊娠を届け出て、母子健康手帳と妊婦健診の受診票を受け取ります。お金は、妊婦のための支援給付が子1人につき合計10万円、出産育児一時金が原則50万円で、出産費用が一時金を超えた分を窓口で払う形です。

生まれたあとは、出生届を14日以内に、児童手当の申請を出生の翌日から15日以内に出します。

妊娠・出産で動くお金と期限

  • 10万円妊婦のための支援給付。子1人につき合計で、2回に分けて出ます。
  • 50万円出産育児一時金(原則・子1人につき)。超えた出産費用は窓口で払います。
  • 15日児童手当の申請は出生の翌日から15日以内。出生届は14日以内に出します。

確認 2026-10-01・根拠は本文に

里帰り出産で受診票が里帰り先の医療機関で使えないときは、健診の費用をいったん払い、住民票のある市区町村に払い戻し(償還払い)を申請します。

産後ケア事業は出産後1年までの母と乳児が使える市区町村の事業で、利用料と減免の有無は市区町村ごとに違います。

金額と期限は、2026年10月1日に、こども家庭庁・厚生労働省・全国健康保険協会(協会けんぽ)・日本年金機構・国税庁・法務省・e-Gov法令検索と、自治体(東京都・中野区・江戸川区・大阪市)の公式ページで確かめました。

手続きと期限を1行ずつ確かめるときは妊娠・出産の手続きとお金 早見表を使います。窓口で払う額の目安は出産費用の自己負担の計算で出せます。産休・育休中の収入は産休・育休中の収入と産後の家計にまとめました。

目次

妊娠から産後までの手続き一覧

手続きは妊娠の届出から始まり、出生から15日ほどの間に集中します。窓口は、市区町村・勤務先・入っている健康保険・出産する医療機関の4つに分かれます。

時期 手続き・お金 窓口 金額・期限の目安 根拠(確認日)
医療機関で妊娠を確かめたあと 妊娠の届出。母子健康手帳と妊婦健診の受診票を受け取る 住んでいる市区町村 速やかに届け出る(母子保健法第15条) e-Gov法令検索(2026-10-01)
胎児の心拍を確かめたあと 妊婦のための支援給付(1回目)と面談 住民票のある市区町村 5万円 こども家庭庁(2026-10-01)
妊娠中(出産まで14回程度) 妊婦健診 医療機関・助産所(費用は市区町村が公費負担) 公費負担の全国平均113,647円(2025年4月) こども家庭庁(2026-10-01)
出産予定日の6か月前から 国民年金・国民健康保険の産前産後の保険料免除(自営業など) 住んでいる市区町村 4か月分(多胎は6か月分) 日本年金機構・江戸川区(2026-10-01)
出産予定日の8週間前の日から 支援給付(2回目)。妊娠している子の数を届け出る 住民票のある市区町村 子の数×5万円 こども家庭庁(2026-10-01)
入院から退院まで 出産育児一時金(直接支払制度の合意の書面) 出産する医療機関と、入っている健康保険 1児50万円(産科医療補償制度の対象外の出産は48.8万円) 協会けんぽ(2026-10-01)
帝王切開などの出産 保険診療の自己負担と高額療養費 入っている健康保険と医療機関の窓口 1か月の自己負担に所得で決まる上限がある 協会けんぽ(2026-10-01)
出生から5日以内(勤務先の健康保険)・14日以内(国民健康保険) 子の健康保険の加入 勤務先。国民健康保険は住んでいる市区町村 夫婦とも勤務先の健康保険なら、年間収入の多い方の扶養 日本年金機構・e-Gov法令検索(2026-10-01)
出生の日から14日以内 出生届 子の出生地・本籍地・届出人の所在地のどれかの市区町村 手数料はかからない 法務省(2026-10-01)
出生の翌日から15日以内 児童手当の認定請求 住所地の市区町村(公務員は勤務先) 3歳未満は月15,000円(第3子以降は30,000円) こども家庭庁(2026-10-01)
健康保険に入ったあと 子どもの医療費助成(医療証) 住所地の市区町村 対象の年齢と窓口の負担は市区町村で違う 東京都の例(2026-10-01)
産前42日から産後56日まで 出産手当金(勤務先の健康保険に本人として入っている人) 入っている健康保険 1日あたり、標準報酬月額の平均額÷30日×3分の2 協会けんぽ(2026-10-01)
出産後1年を経過するまで 産後ケア事業(宿泊・通所・訪問) 住所地の市区町村 利用料と減免は市区町村で違う e-Gov法令検索(2026-10-01)
出産した年の翌年 医療費控除(確定申告) 税務署 補てんされる額と10万円(または総所得金額等の5%)を引いた額 国税庁(2026-10-01)

妊娠の届出と母子健康手帳

妊娠した人は、速やかに市区町村長に妊娠を届け出ます(母子保健法第15条)。市区町村は、届け出た人に母子健康手帳を交付します(同法第16条)。窓口の名前(保健センター、子育ての窓口など)は市区町村で違います。

妊婦のための支援給付の申請は、医療機関で胎児の心拍が確かめられたあとからできます(こども家庭庁)。届出の窓口では、支援給付の申請と面談の日取りもあわせて確かめます。受診票が交付される前の健診は、受診票を使えず自費になるのが原則です。

届出に行く前に、市区町村のページか電話で、持ち物(マイナンバーのわかるもの、本人確認書類、給付の振込先の口座など)と、妊娠届の用紙を医療機関で書いてもらうかどうかを確かめます。

窓口では、母子健康手帳と受診票のほかに受け取る書類があるかも聞いてください。

妊婦健診の受診票と自己負担

妊婦健診は、出産までに14回程度が国の示す目安です。間隔は、妊娠23週までが4週間に1回、24週から35週が2週間に1回、36週から出産までが1週間に1回です(こども家庭庁「妊婦健診に関する取組み」)。

2025年4月の調べでは、全ての市区町村(1,741)が14回以上の健診に公費負担をしています。公費負担額の全国平均は妊婦1人あたり113,647円で、額を明示していない123市区町村を除いた値です(こども家庭庁、2026年4月8日公表)。

受診票の額を超えた分と、受診票の対象外の検査は自費になります。

健診と検査で払った額と通院の交通費は、払った年の医療費控除の対象になるので、領収書と交通費のメモを残してください(下の「医療費控除のための記録」)。

妊婦のための支援給付

妊婦のための支援給付は、2025年4月に法律に基づく制度になった国の給付で、窓口は住民票のある市区町村です(こども家庭庁)。1回目は、妊婦給付認定のあとに5万円です。

2回目は、出産予定日の8週間前の日から妊娠している子の数を届け出て、子の数×5万円が出ます(妊婦のための支援給付のご案内)。子1人なら合計10万円、ふたごなら合計15万円になります。

流産や死産の場合も支給の対象です。給付は市区町村の面談とセットで行われ、クーポンなどで受け取る形を選べる市区町村もあります。2回目は1回目とは別の手続きで、予定日の8週間前は妊娠32週です。

里帰りの準備と重なる時期なので、届出の日をカレンダーに入れておきます。

気をつけること

申請先は住民票のある市区町村なので、里帰り先の市区町村では申請できません。出産の前に引っ越す予定があるなら、2回目の届出をどちらに出すかを、転出の前に窓口で確かめます。

出産育児一時金と直接支払制度

出産育児一時金は、健康保険(国民健康保険を含む)に入っている人が妊娠4か月(85日)以上で出産したときに、子1人につき支給されます。

出産の方法や場所は問われず、申請の期限は出産日の翌日から2年以内です(厚生労働省「出産育児一時金等について」)。扶養に入っている家族が出産したときも、家族出産育児一時金として同じ額が出ます。

出産した医療機関と週数 1児あたりの額 根拠(確認日)
産科医療補償制度に入っている医療機関で、妊娠22週以降の出産 50万円 協会けんぽ「出産育児一時金」(2026-10-01)
22週に達しない出産、または制度に入っていない医療機関での出産 48.8万円 同上(2026-10-01)

額は2023年4月1日以降の出産のものです。50万円のうち1.2万円は産科医療補償制度の掛金にあたり、本人への支給分は48.8万円です(厚生労働省 第201回社会保障審議会医療保険部会 資料1)。ふたご以上は子の数だけ支給されます。

一時金の3つの受け取り方

どの受け取り方を使えるかは医療機関で決まるので、出産する医療機関に早めに確かめます。

受け取り方 手続き 窓口で払う額
直接支払制度 医療機関が本人に代わって健康保険に請求し、一時金を受け取る。入院のときに合意の書面を交わす 出産費用から一時金を引いた残り
受取代理制度 本人が健康保険に申請し、医療機関が本人に代わって受け取る。協会けんぽでは出産予定日まで2か月以内の人が申請できる 出産費用から一時金を引いた残り
償還払い 窓口で出産費用の全額を払い、あとで本人が健康保険に申請する 全額(一時金はあとで振り込まれる)

仕組みは厚生労働省、受取代理制度の条件は協会けんぽの案内で、2026年10月1日に確かめました。

差額の申請と出産費の貸付

直接支払制度を使って出産費用が一時金より少なかったときは、差額を入っている健康保険に申請して受け取ります。協会けんぽでは、出産からおよそ3か月後に差額の申請書が届きます。

一時金が支払われる前に医療機関への支払いがあるなら、協会けんぽの出産費貸付制度で、一時金の8割相当額まで無利子で借りられます(出産予定日まで1か月以内の人、または妊娠4か月以上で一時的な支払いが要る人が対象)。

退職して健康保険の資格を失ったあとの出産でも、資格を失う前に続けて1年以上入っていて、資格を失ってから6か月以内の出産なら、それまで入っていた健康保険から一時金を受け取れます(協会けんぽ)。

出産費用の平均と自己負担

正常分娩の平均出産費用は、令和6年度(2024年度)の全施設で52.0万円で、令和5年度の50.7万円から上がりました。

施設の種類では、公的病院が48.4万円、それ以外の病院が53.7万円、診療所(助産所を含む)が52.6万円です(厚生労働省 第201回社会保障審議会医療保険部会 資料1)。

令和6年度の正常分娩の平均出産費用を施設の種類別に並べ、出産育児一時金と比べた横棒グラフ。公的病院以外の病院が53.7万円、診療所(助産所を含む)が52.6万円、全施設の平均が52.0万円、出産育児一時金が1児50万円、公的病院が48.4万円で、平均が一時金を下回るのは公的病院だけ。
正常分娩の平均出産費用(令和6年度・施設の種類別)と出産育児一時金 ※厚生労働省「第201回社会保障審議会医療保険部会 資料1」を基に作成

令和6年度の都道府県別の平均出産費用では、最も高い東京都が648,309円、最も低い熊本県が404,411円です。出産費用が一時金の支給額を上回った出産は61%で、個室料なども含めた妊婦合計負担額で見ると83%でした(厚生労働省)。

平均出産費用は、妊婦合計負担額から室料差額、産科医療補償制度の掛金、文書料などの「その他」を除いた額です(厚生労働省 第204回社会保障審議会医療保険部会 資料2)。

出産する施設の料金がわかっていれば、その料金を入れる方が実際の支払いに近くなります。出産費用の自己負担の計算では、都道府県の平均、施設の種類の平均、施設の料金のどれかから、一時金を引いたあとに窓口で払う額の目安を出せます。

施設ごとの出産費用の平均額の検索先は、厚生労働省の出産なびです。

帝王切開と高額療養費

正常分娩の費用には健康保険が使われません。帝王切開などの分娩では健康保険が使われ、保険診療の医療費が高額になれば高額療養費の対象になります(協会けんぽ「出産育児一時金」)。一時金は、帝王切開などの出産でも同じ額が出ます。

高額療養費の自己負担限度額は2026年8月診療分から上がりました。70歳未満で標準報酬月額28万〜50万円の人は、1か月85,800円+(総医療費−286,000円)×1%で、26万円以下の人は61,500円です。

8月から翌年7月までの年間の上限額(この2つの区分は53万円)もできました(協会けんぽ「高額療養費」)。入院中の食事代の自己負担は対象外です。

気をつけること

マイナ保険証を使えば、オンライン資格確認のある医療機関では窓口の支払いが限度額までになります。使えないときは、前もって限度額適用認定証を申請します。

認定証は申請した月より前の月の分が交付されないので、予定の帝王切開なら入院する月までに申請します(協会けんぽ)。

出産費用の自己負担の計算は、出産の時期と所得の区分を選ぶと、保険診療の自己負担を一時金の差し引きに足して出します。所得の区分の見直しの予定は子育てとお金の制度改正カレンダーにまとめています。

里帰り出産の段取りとお金

里帰り出産では、今の医療機関から里帰り先の医療機関へ移る準備と、住民票のある市区町村への手続きを並行して進めます。里帰り先の医療機関に、分娩の予約を受け付ける時期と、転院してくる妊婦の初診の時期を早めに電話で確かめてください。

今の医療機関には紹介状(診療情報提供書)を頼み、里帰り先の初診に間に合う日に受け取ります。長い距離を移動する日取りは、今の医療機関の医師と相談して決めます。

里帰り先での妊婦健診

受診票が里帰り先の医療機関で使えないときは、健診の費用をいったん全額払い、あとで住民票のある市区町村に申請して、助成の分を払い戻してもらいます(償還払い)。

2025年4月の調べでは、全ての市区町村が、住所地以外の医療機関で受けた健診にも公費負担をしています。方法は、償還払いか、医療機関との契約と償還払いの併用がほとんどです(こども家庭庁)。

確かめる先

申請の期限と1回あたりの上限額は、市区町村ごとに決まっています。

東京都中野区の例では、期限は出産日(または妊娠の終了)から1年以内で、上限は1回目が11,670円、2〜14回目が5,460円です(2026年4月1日以降の額、中野区「里帰り等妊婦健康診査等助成金」)。

申請には、母子健康手帳、使わなかった受診票、医療機関の領収書と明細書の原本、振込先の口座などが要ります。帰省が決まったら、母子健康手帳を交付された市区町村に、償還払いの方法と期限を確かめます。

里帰り中の手続きの窓口

里帰り中も、ほとんどの手続きは住民票のある市区町村に出します。出生届は、出生地である里帰り先の市区町村にも出せます。

手続き 出す先 根拠(確認日)
妊婦のための支援給付(2回目の届出) 住民票のある市区町村 こども家庭庁(2026-10-01)
妊婦健診の償還払い 受診票を交付した市区町村(住民票のある市区町村) 中野区の例(2026-10-01)
出生届 子の出生地・本籍地・届出人の所在地のどれかの市区町村(里帰り先でも出せる) 法務省(2026-10-01)
児童手当の認定請求 住所地の市区町村(出生の翌日から15日以内) こども家庭庁(2026-10-01)
出産育児一時金 入っている健康保険。直接支払制度を使えるかは里帰り先の医療機関に確かめる 厚生労働省(2026-10-01)
産後ケア事業 まず住民票のある市区町村に相談する。里帰り先の事業を使えるのは、住民票のある市区町村から依頼と費用の負担がある場合など(大阪市の例) 大阪市(2026-10-01)

里帰り先にいる間に児童手当の申請期限が来るときは、郵送やオンラインで受け付けているかを、住所地の市区町村のページで確かめます。実家に帰る交通費は、医療費控除の対象になりません(国税庁 No.1124)。

実家に渡す生活費や、パートナーが行き来する交通費は、帰る前に家族で金額を決めておきます。

出生から15日までの手続き

出生届は、出生の日から14日以内(国外で生まれたときは3か月以内)に出します。届出人は父か母で、同居者や出産に立ち会った医師・助産師なども届出人になれます。出す先は、子の出生地・本籍地・届出人の所在地のどれかの市区町村です。

医師か助産師が書いた出生証明書を添え、手数料はかかりません(法務省「出生届」)。

児童手当は、出生の翌日から15日以内に住所地の市区町村に申請します(公務員は勤務先)。原則は申請した月の翌月分からですが、月末に近い出生で申請が翌月になっても、出生の翌日から15日以内なら申請した月の分から受け取れます。

額は、3歳未満が月15,000円、3歳から高校生年代までが月10,000円で、第3子以降はどちらも月30,000円です。支払いは偶数月で、前月分までの2か月分が入ります(こども家庭庁「児童手当制度のご案内」)。

生まれた年と月から受け取る額の目安は児童手当の計算で出せます。医療費助成とあわせた段取りは児童手当・乳幼児医療費助成・予防接種と健診にあります。

子の健康保険と医療費助成

子を勤務先の健康保険の扶養に入れるときは、勤務先を通じて「健康保険 被扶養者(異動)届」を出します。事業主の提出期限は事実発生から5日以内で、夫婦とも勤務先の健康保険なら、年間収入の多い方の扶養に入ります(日本年金機構)。

国民健康保険なら、世帯主が14日以内に市区町村に届け出ます(国民健康保険法施行規則第2条)。

子どもの医療費助成は、健康保険に入ったあとに住所地の市区町村に申請し、医療証を受け取ります。対象の年齢、窓口での負担、所得制限の有無は市区町村で違います。

東京都の乳幼児医療費助成(マル乳)の例では、6歳に達する日以後の最初の3月31日までの子の、健康保険の自己負担分を助成し、健康診断や予防接種は対象外です(東京都福祉局)。

産後ケア事業の使い方と費用

産後ケア事業は、出産後1年を経過しない母と乳児を対象に、市区町村が行う事業です。施設に泊まる短期入所型、施設に通う通所型、自宅に来てもらう居宅訪問型の3つがあり、実施は市区町村の努力義務です(母子保健法第17条の2)。

こども家庭庁の産後ケア事業ガイドライン(2026年3月改定)では、短期入所型の利用期間は原則7日以内で、分けて使ってもかまいません。初産か経産かは問わず、流産や死産を経験した人も対象です。利用料は市区町村が決めます。

ガイドラインは、住民税非課税かどうかなど世帯の所得に応じた減免を設けるよう、市区町村に求めています。

利用料の例(大阪市)

大阪市の例を表にしました。額は隣の市区町村とそろっていないことがあるので、住んでいる市区町村の案内で確かめてください。

型 利用料 市府民税非課税世帯・生活保護世帯 使える上限 根拠(確認日)
ショートステイ(宿泊型) 1泊2日(食事5回)4,250円、その後1日ごとに2,125円 1泊2日2,500円、その後1日ごとに1,250円 通算7日(6泊7日) 大阪市「産後ケア事業について」(2026-10-01)
デイケア(通所型) 1日(食事2回)1,500円 1日1,000円 通算7日 同上(2026-10-01)
アウトリーチ(訪問型) 1回2時間程度で500円 無料 通算5回 同上(2026-10-01)

大阪市の対象は、市内に住所がある出産後1年未満の母と乳児で、申請は妊娠8か月から利用したい日の2週間前までです。大阪市以外に住民票がある母が市内の実家で使えるのは、住民票のある自治体から提供の依頼と費用の負担がある場合に限られます。

ガイドラインも、里帰り先で使うときは住民票のある市町村と滞在先の市町村が前もって協議するよう求めています。

産後2週間や産後1か月の産婦健診は、2回分の費用を助成する市区町村に国が補助していて、2024年度は1,445市町村が実施しました(こども家庭庁「令和8年度 母子保健対策関係予算の概要」)。

産後ケアの利用料と申請の期限、使える施設、産婦健診の助成は、妊娠中に住んでいる市区町村のページで確かめます。

産休・育休の収入と保険料

勤務先の健康保険に本人として入っている人が出産のために休み、給与を受けないときは、出産手当金が出ます。

期間は出産の日(予定日より遅れたときは予定日)以前42日(多胎は98日)から出産の翌日以後56日目までで、1日あたりは標準報酬月額の平均額÷30日×3分の2です(協会けんぽ「出産手当金」)。

育児休業給付金は雇用保険から出ます。額は休業開始時賃金日額×支給日数×67%で、育休の開始から181日目以降は50%です。

両親がそろって育休を取るなどの条件を満たすと、出生後休業支援給付金(13%)が最大28日分上乗せされます(厚生労働省)。月ごとの額と入る時期、休業中の社会保険料の免除は産休・育休中の収入と産後の家計にあります。

月ごとの手取りの目安は育休中の手取り計算で出せます。

自営業などの保険料の免除

国民年金の第1号被保険者(自営業・フリーランスなど)は、出産予定月の前月から4か月分(多胎は3か月前から6か月分)の保険料が免除され、免除の期間も老齢基礎年金の額に納めたものとして反映されます。

届出は出産予定日の6か月前からできます(日本年金機構)。国民健康保険にも同じ4か月分(多胎は6か月分)の所得割と均等割を免除する仕組みがあり、東京都江戸川区の案内では2023年11月1日以降の出産が対象です(江戸川区)。

2026年10月1日からは、1歳未満の子を育てる国民年金の第1号被保険者の父母の保険料を免除する、育児期間の免除も始まりました。

母は産前産後の免除に続く9か月、父などは最大12か月で、所得の要件はありません(日本年金機構「国民年金保険料の育児免除制度」)。

医療費控除のための記録

医療費控除は、1月1日から12月31日までに自分と生計を一にする家族のために払った医療費をもとに、確定申告で受けます。

控除額は、払った医療費から出産育児一時金など補てんされる額を引き、さらに10万円(総所得金額等が200万円未満の人はその5%)を引いた額で、上限は200万円です(国税庁 No.1120)。

妊娠と診断されてからの定期健診と検査の費用、通院の交通費は対象です。通常の交通手段では難しくタクシーを使ったときのタクシー代や、病院に払う入院中の食事代も対象になります。実家に帰る交通費と、寝巻きや洗面具の購入費は対象外です。

出産手当金は医療費を補てんするものではないため、差し引きません(国税庁 No.1124)。

電車やバスの通院費は領収書が出ないので、日付・区間・金額をその日のうちに記録します。健診の領収書と出産費用の明細書は、一時金の支給決定の通知と同じ封筒に入れておくと、申告のときに補てんの額をすぐ引けます。

出産費用の新しい給付

出産の費用に妊婦の負担が生じないようにする新しい給付は、健康保険法等の一部を改正する法律(令和8年法律第31号)で決まり、2026年6月5日に公布されました。

保険診療以外の分娩について国が基本単価を決め、健康保険から施設へ直接払う仕組みです。これとは別に、全ての妊婦に定額の現金給付をします。施設の選択で、当分の間は今の出産育児一時金の仕組みのままの施設もあります。

始まる日は「公布後2年以内に政令で定める日」とされています。2026年10月1日に確かめた時点では、その日を定める政令は出ておらず、基本単価と現金給付の額もまだ示されていません。

国が妊婦健診の標準額を定める仕組みも、同じく公布後2年以内に政令で定める日からです。新しい給付が始まるまでは、今の出産育児一時金が使われます。

出産予定日が新しい給付の始まる日より後になりそうなら、出産する施設がどちらの仕組みで請求するかを、施設と入っている健康保険の窓口で確かめます。ほかの制度の開始日は子育てとお金の制度改正カレンダーにまとめています。

夫婦で担当を決める

平日に窓口へ行く手続きと、書類と期限を管理する手続きを分けて、担当を先に決めます。妊娠の届出を代理で出せるかと、そのときの持ち物は、市区町村の案内で確かめてください。

  1. 妊娠の届出と支援給付の申請:届出の日に、面談の予約と2回目の届出の時期を聞きます。
  2. 2回目の届出:出産予定日の8週間前の日を、夫婦で見るカレンダーに入れます。
  3. 勤務先への連絡:産休と育休の予定日を伝え、出産手当金と育児休業給付金の申請を誰がいつ出すかを確かめます。
  4. 出産する医療機関:直接支払制度を使えるかと、出産費用の見込みを聞きます。帝王切開の予定があれば、限度額適用認定証が要るかも確かめます。
  5. 出生後の届出:出生届(14日以内)、子の健康保険、児童手当(15日以内)、医療費助成を、誰がどの窓口に出すかを決めます。
  6. 領収書の封筒:健診・通院・出産の領収書と交通費のメモを1つにまとめ、管理する人を決めます。

次にやることは、住んでいる市区町村の妊娠届のページを開き、届出の持ち物、面談の予約の方法、里帰り先で健診を受けるときの償還払いの期限を確かめることです。届出と給付のもらい忘れは妊娠・出産の公的補助もらい忘れチェックで洗い出せます。

次に読む

参考書籍(PR)

父親の側から出産の前後の分担を考える本として、NPO法人ファザーリング・ジャパンの『新しいパパの教科書』があります。制度の最新の内容は、市区町村と健康保険の案内で確かめてください。

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新しいパパの教科書 [ NPO法人ファザーリング・ジャパン ]

出産の前後で家計を一度見直すときの入口として、家計の基本をコミックエッセイで扱った、うだひろえ『誰も教えてくれないお金の話』があります。

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誰も教えてくれないお金の話 (Sanctuary books) [ うだひろえ ]

本記事で紹介した金額・期限・制度の内容は、2026年10月1日にこども家庭庁・厚生労働省・協会けんぽ・日本年金機構・国税庁・法務省・e-Gov法令検索と自治体(東京都・中野区・江戸川区・大阪市)の公式ページで確かめた情報を基にした一般的な説明で、給付や助成を保証するものではありません。妊婦健診の助成、子どもの医療費助成、産後ケアの利用料などは市区町村によって違い、健康保険の給付は入っている健康保険組合や共済組合によって違うことがあります。出産の新しい給付は、2026年10月1日の時点で始まる日と額が示されていません。実際の手続きの前に、市区町村・勤務先・入っている健康保険・出産する医療機関・税務署の窓口で最新の内容を確かめ、ご自身の状況に合わせてご判断ください。

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この記事を書いた人

家族会議 編集部です。結婚・出産・子育てのお金と手続きを、国や自治体の公式ページと法令で確かめて、確認日つきでまとめています。誤りに気づいたら、お問い合わせからお知らせください。

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