卒園から入学までの3か月、服と式典にかかるお金

卒園式の案内プリントには、日付と開式の時間、それに「フォーマルな服装でお越しください」という一行だけが並んでいる。具体的に何を着せればいいのかは、そこには書かれていない。

同じ封筒には、入学式の説明会の案内も入っていた。卒園式から入学式までは、三週間から一か月ほど。その短い間に引っ越しや入学準備が重なる家庭も多く、服のことは後回しになりやすい。

買うのか、借りるのか。同じ服を卒園式と入学式の両方で使うのか、それとも分けるのか。考えることは、最初に思っていたより多かった。

上の子のおさがりが手元に残っている家庭もあれば、下の子の予定がなく今回限りの家庭もある。きょうだいの有無や年齢差によって、選ぶべき答えは家庭ごとに違ってくる。

先に決めるべきなのは、金額ではなかった。

目次

3か月の全体像を先に見ておく

案内が配られてから入学式までを一続きで見ると、情報収集と試着、購入かレンタルかの決定、卒園式、入学式という順に並ぶ。日程は園や学校によって前後するが、順番そのものは変わらない。先に全体を置いてから、どこで何を決めるかを当てはめていく。

卒園式の案内から入学式までの流れを段階ごとに示した概念図
卒園式から入学式までの流れ ※概念図(実測データではありません)

この期間の長さが、判断を難しくしている面もある。すぐに決めなければ間に合わないわけではないが、先延ばしにしていると、人気のサイズや型が先に売り切れてしまうこともある。

卒園式の日程は園によって前後する。年度末が近づくにつれて、他の行事や引っ越しの準備と重なる家庭も出てくる。服のことだけを単独で考えられる時期は、意外と短い。

服をどう用意するか、選択肢を並べる

子ども用のフォーマル服を用意する方法は、大きく分けて購入とレンタルの2つになる。購入なら、西松屋のようなベビー・キッズ服専門店の店頭やオンラインストアで、ブラウスやワンピース、シャツやパンツを個別に選んで組み合わせる形が一般的だ。レンタルなら、LULUTIのような子ども用フォーマルを扱うレンタルサービスを使う方法がある。

購入は手元に服が残る分、次の機会にも使い回せる可能性がある。レンタルはクリーニングの手間がかからず、サイズアウトを気にせず毎回ちょうどいいサイズを選べる。どちらが向いているかは、その後の使用機会をどれだけ見込むかによって変わってくる。

フリマアプリや知人からの譲り受けという第三の道もある。状態のいい中古品が見つかれば費用は大きく抑えられるが、サイズや季節が合う出品が見つかるとは限らない。時間に余裕を持って探し始める必要がある選択肢だ。

卒園式に向けて、まず購入相場を見る

西松屋公式オンラインストアの「スーツ・ワンピース」を見た(2026年9月18日確認)。フォーマルワンピースの実売価格は、税込1,307円から1,857円の範囲にある。ノースリーブのフォーマルワンピースが税込1,307円、ポンチ素材のチュール付き長袖ワンピースが税込1,527円、テレコ素材のトップスとハーフパンツのセットが税込1,857円だった。

西松屋公式オンラインストアのスーツ・ワンピースの価格を比べた棒グラフ
卒園式向けフォーマル服の価格帯(2026年9月18日現在) ※西松屋公式オンラインストア「スーツ・ワンピース」を基に作成

上に着るものだけなら、この価格帯で収まる。そこに靴や靴下、髪飾りを足すかどうかで、一式の金額は動く。何をどこまでそろえるかを先に決めておくと、後から積み上がらずに済む。

通販でそろえるなら、送料の線も一緒に見ておきたい。同じサイトの案内では、送料は全国一律690円で、税込3,980円以上の購入で無料になる(一部対象外あり)。フォーマル服1着だけを単品で頼むとこの線に届かず、服の値段と同じくらいの送料が乗ってしまう。靴下や肌着など、どのみち必要になるものをまとめて頼むか、店舗で受け取るかで、実際に出ていく金額は変わる。

気をつけたいのは、サイズ選びと返品の条件だ。同じ公式サイトのよくある質問には、サイズ違いやイメージ違いなど購入者の都合による交換は受け付けておらず、返品は商品の受取から14日以内、返送料は購入者の負担だと書かれている。ベビー・キッズのサイズ表も別ページに用意されている。式の直前に届く日程で注文すると、合わなかったときに動けなくなる。

卒園式から入学式までの間、何を変えるか

卒園式で着た服を、そのまま入学式でも着られるかどうかは、子どもの体格の変化と学校側の雰囲気によって判断が分かれる。数週間でサイズが大きく変わることは少ないので、卒園式が制服のない園、入学式も服装が自由な小学校であれば、同じ服を続けて着ても違和感は出にくい。

西松屋公式オンラインストアのスクールフォーマルウェアの価格を比べた棒グラフ
入学式向けフォーマルの価格帯(2026年9月18日現在) ※西松屋公式オンラインストア「スクールフォーマルウェア」を基に作成

一方で、入学式は卒園式より少しあらたまった雰囲気になる地域や学校もある。ジャケットを1枚追加する、リボンやコサージュなど小物だけ変える、といった程度の調整で済ませる方法もある。

西松屋のスクールフォーマルウェア(130〜160cm)も見た(2026年9月18日確認)。ネクタイ付きのブロードフォーマル長袖シャツが税込1,527円、ボータイリボン付きの長袖ブラウスが税込1,307円、学童長袖ポロシャツが税込977円で並んでいる。入学後に体操服の下へ着るシャツとしても使えるため、卒園と入学の2回だけで役目が終わらない品もある。

入学式前に、レンタルの条件を確認する

LULUTI公式サイトの料金案内を見た(2026年9月18日確認)。キッズ向けのドレス・スーツは税込6,600円、シューズは税込2,200円。レンタル期間は3泊4日で、返却時のクリーニング代はこの料金に含まれている。注文金額が税込8,800円以上であれば、往復の配送料も無料になる。

LULUTIのキッズ向けレンタル料金と配送料をまとめた表
レンタル料金(2026年9月18日現在) ※LULUTI「料金について」を基に作成

スーツとシューズを合わせて注文すると、ちょうど送料無料の線に届く。そこに届かない金額で注文すると、往復の配送料が税込2,200円かかる点には注意が要る。

卒園式と入学式の両方をレンタルでまかなうなら、3泊4日の申し込みを2回に分けることになる。1回ごとにクリーニングされた状態で届くため、サイズアウトの心配をせずに毎回ちょうどいいサイズを選べる点は、購入にはない利点だ。

購入とレンタル、3か月でいくら違うか

ここまでの価格を、卒園式と入学式の2回ぶんとして足してみる。購入で1着ずつ用意するなら、卒園式にチュール付きワンピース、入学式にネクタイ付きシャツを選んで税込3,384円。同じワンピースを2回とも着回すなら、1,857円のセットを選んでも1着ぶんで済む。

購入・着回し・レンタルの3か月の総額を比べた棒グラフ
3か月の総額(購入・着回し・レンタル) ※本文の価格を基に筆者が試算

レンタルで2回とも申し込む場合は、スーツとシューズで1回8,800円、2回で17,600円。購入して着回す場合と比べると、1万円以上の差が開く。

金額だけを見ればレンタルは高くつく。ただし、手元に残った服の保管場所や、次に着る機会があるかどうかまで含めて考えると、話は単純ではない。1回しか着る予定がなく、しまう場所も限られているなら、レンタル代を「保管の手間を買っている」と捉える考え方もできる。

逆に、購入した服を写真スタジオでの前撮りや親族の集まりなど、卒園・入学以外の場面にも着せる予定があるなら、購入側の実質的な価値はさらに上がる。1着で使う場面の数が増えるほど、1回あたりの費用は下がっていく。

何回、どんな場面で着せるか。その見積もりの精度が、総額の差を左右していた。

数字にしてみて、初めて見える差もある。

結局、何を基準に決めるか

次に着る機会がどれくらいあるか。それが、購入とレンタルを分ける一番の基準になる。きょうだいがいて次の子にも着せられるなら、購入した服は1着あたりの実質的な負担がさらに下がる。一人っ子で、卒園と入学の2回しか着る予定がないなら、レンタルの気軽さにも一定の合理性がある。

迷ったときは、まず購入相場とレンタル料金の両方を具体的な金額で並べてみるところから始めるといい。感覚だけで「高そう」「安そう」と判断すると、実際の差額を見誤ることがある。

サイズ選びで失敗しないためには、注文前に実際の着丈やウエストの数字をサイズ表で確認しておく。試着できる店舗が近くにあるかどうかも、購入かレンタルかを決める材料の一つになる。

保管場所の問題も忘れずに考えておきたい。クローゼットに余裕がない家庭では、次に着る予定が薄い服を増やすこと自体が負担になる。金額だけでなく、収納までを含めて比べる視点も要る。

この3か月は、慌ただしいようで、考える時間はそれなりにある。案内が配られた日から逆算して、どこかで一度、選択肢を並べて比べる時間を作っておくと、直前になって慌てずに済む。

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本記事の価格・料金は2026年9月時点で各社公式サイトを基に確認した一般的な情報であり、実際の金額は商品の型・サイズ・購入時期・地域によって異なります。購入・レンタルを検討する際は、各社の最新の価格や在庫状況をご自身で確認したうえで、ご家庭の使用予定や保管環境に照らしてご判断ください。

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この記事を書いた人

4人家族で妻、息子、娘で関西に新築建てて住んでいます。日々、家族の要望に応えられるように未来に関係しそうなことやお金に関すること調べてこっそり、生活に取り入れています。

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