ブライダルフェアは、試食や模擬挙式が付くと1件2〜3時間かかり、会場見学だけでも1〜2時間です。1日に回るのは午前と午後の2件までにして、本命の式場は2件目以降に置きます。
土日で3件回すなら、3件目は1時間〜1時間半で終わる相談会かオンラインのフェアにします。
見積もりは会場ごとに同じ項目を同じ順番で聞き、その日のうちには契約しません。自分で予約して式場で結んだ結婚式の契約は、特定商取引法のクーリング・オフの対象の取引に入っていません。
全国の消費生活センター等に寄せられた結婚式の相談は、2014〜2018年度に毎年度1,500〜1,800件ほどで、最も多いのは契約・解約をめぐる相談でした(国民生活センター、2019年)。
フェアの回り方と費用の目安
- 2件1日に回るのは午前と午後の2件まで。本命の式場は2件目以降に置きます。
- 2〜3時間試食や模擬挙式が付くフェア1件の所要時間。見学だけなら1〜2時間です。
- 298.6万円挙式と披露宴を両方行った人の費用総額の平均です(結婚マーケット調査2025)。
確認 2026-09-29〜30・根拠は本文に
数字と制度は、2026年9月29日と30日に国民生活センター・消費者庁・経済産業省・e-Gov法令検索・自治体の消費生活センター(川崎市・滋賀県)と、結婚情報サービス(ゼクシィを運営するリクルート、ハナユメ)の公開資料で確かめました(国民生活センターの資料は10月11日に確認)。
手元の見積もりが最後にいくらになりそうかは、結婚式の見積もり最終着地額 予測診断で概算できます。

1日2件までの回り方と順番
先輩カップルがフェアに参加した件数は平均2.8件です(ハナユメ、調査の時期と対象の記載なし)。週をまたいで1件ずつ回ると前の会場の記憶が薄れるので、1〜2週間のうちにまとめて回ります。
1日の予定は午前1件と午後1件までにします。本命を2件目以降に置くのは、先に見た会場と同じ物差しで比べるためです。優先順位の低い会場から回れば、本命に着くころには質問の順番と見積もりの読み方に慣れています。
| 時間 | 予定 | 所要時間の目安 |
|---|---|---|
| 土曜 10時〜13時 | 1件目:試食付きのフェア(昼食を兼ねる) | 2〜3時間 |
| 土曜 13時〜14時 | 移動と休憩 | 1時間以内に移れる会場どうしで組む |
| 土曜 14時〜17時 | 2件目:本命の式場(試食・試着・模擬挙式のどれかが付くフェア) | 2〜3時間 |
| 日曜 10時〜11時半 | 3件目:相談会が中心のフェアか、オンラインのフェア | 1〜1.5時間 |
出典:所要時間はハナユメ「ブライダルフェアの所要時間は?効率良く回るコツとスケジュール例」(2026年5月21日更新)。時刻の割り振りは、この目安に当てはめた当サイトの例です(2026年9月29日確認)。
1件目が10時に始まり、目安の上限の3時間かかると退館は13時です。移動に1時間かかっても、14時開始の2件目に間に合います。ただしこの組み方には余白がありません。
移動が1時間を超える組み合わせなら、2件目の開始を遅らせるか、1件目を見学だけのフェアに替えます。候補の会場を地図に落とし、近い会場どうしを同じ日に組んでください。会場の中も歩き回るので、歩きやすい靴と合間の軽食を用意します。
相談が延びそうなとき
予約の時点で、体験の中身と終わる時刻を会場に確かめてください。次の予定があるなら「◯時には退館したい」と予約のときに伝えると、フェアの時間を調整してもらえることがあります。
終了間際に「今決めないと日程が埋まるかもしれない」と言われても、気になる点が残るなら持ち帰ります。
フェアの種類と所要時間
所要時間はフェアの中身で決まります。会場見学だけのフェアは1〜2時間で、平日の夕方から夜に開く会場もあり、仕事帰りに寄れます。試食・試着・模擬挙式・演出体験のどれかが付くと2〜3時間です。
相談会が中心のフェアとオンラインのフェアは1〜1.5時間ですが、見積もりの相談が長引くと3時間近くになることもあります。
試食は、ワンプレートからフルコースまで中身に幅があり、フルコースほど長くかかります。試着できる衣装は1〜2着で、着ている時間は30分〜1時間ほどです。模擬挙式は30〜45分、模擬披露宴は30分〜1時間ほどのダイジェストです(ハナユメ)。
候補を絞れていない段階なら見学だけのフェアで広く見て、本命候補が固まってから試食や模擬挙式の付いたフェアで仕上がりを確かめます。オンラインのフェアは移動が要らず、プランナーとの会話、会場の紹介、見積もりの提示まで画面越しに済みます。
挙式の多い月と見学の日程
結婚式場が扱った挙式の件数を2015年から2024年の月別平均で比べると、10月と11月が多く、8月と1月が少なくなっています(経済産業省「結婚式場業の動向」、2025年4月18日。元の数字は特定サービス産業動態統計調査)。
6月は多い月に入っていません。秋の土日祝に挙げたいなら、最初に見学する会場で希望日の空きを確かめてください。
見学の前に2人で決めること
条件を決めずに行くと、担当者の提案に合わせて条件が膨らみ、会場どうしの見積もりを比べられなくなります。見学の前に、次の5つを紙に書き出します。
- 招待するゲストのおおよその人数を決めます。
- 挙げたい時期と曜日の候補を複数出します。
- 料理・アクセス・収容人数など、譲れない条件を書き出します。
- 出せる総額の上限と、親からの援助があるかを話し合います。
- 見学の当日は契約しないと2人で決め、同席する家族がいればその人にも伝えます。
全員で行けない家族には、見積もりを写真に撮って持ち帰り、後で一緒に見返してもらいます。
見積もりを見る前の相場
挙式と披露宴をどちらも行った人の費用総額は平均298.6万円で、最も多い価格帯は300〜350万円(18.6%)でした。
挙式と披露宴を1回ずつ行った人では、ご祝儀の総額が平均187.1万円(ご祝儀制の披露宴を行った人だけの平均)、自己負担額が平均158.9万円です。招待客1人あたりの費用は平均7.3万円でした。
出典:リクルートブライダル総研「結婚マーケット調査2025」(2026年1月22日公表。2024年4月〜2025年3月に国内で挙式・披露宴・結婚を機とした食事会のいずれかを行った全国20〜49歳の男女817人へのネット調査。費用総額の平均は、挙式と披露宴をどちらも行った306人分(補正後)の値)。
この3つの平均は集計の対象がそれぞれ違うので、298.6万円から187.1万円を引いても158.9万円にはなりません。平均は目安として使い、自分たちの数字は招待人数と親からの援助を入れて出します。
手順は結婚式費用の「実質自己負担額」の出し方にまとめました。
1人あたり7.3万円は総額を招待人数で割った平均で、ゲストが1人増えたときに増える額とは違います。会場費や挙式料のように、人数で変わらない費用が含まれるためです。人数を変えたときの差は、見学の場で会場に直接聞きます。
この調査は2024年版までの「ゼクシィ結婚トレンド調査」と対象が違い、過去との比較はしないと明記されています。
業界全体では、2022年以降の結婚式場の売上高はコロナ前の約8割で横ばいですが、1件あたりの取扱単価は上がっています(経済産業省)。数年前に挙げた人の金額より、いま取った見積もりを基準にしてください。
見積もりで聞くこと
会場を見て回ると、雰囲気に気を取られて肝心の確認が抜けます。聞くことはスマートフォンのメモに並べ、説明が一段落したところで上から聞いてください。答えを会場ごとに横に並べれば、そのまま比較表になります。
| 聞くこと | 理由 |
|---|---|
| 見積もりに含まれていない項目 | 基本プランに入る範囲は会場ごとに違い、衣装の小物や写真が別になっている会場もある |
| ゲストが10人増えたときの総額 | 料理・飲み物・引出物・ペーパーアイテムは人数で増え、会場費や挙式料は人数で変わらない |
| 持ち込みできる物と持ち込み料 | 衣装・写真・引出物は、持ち込みの可否と料金が会場ごとに違う |
| 日程を変えたときの料金 | 同じ内容でも、時期・曜日・時間帯で料金が変わる |
| 特典の条件と期限 | 成約特典には最低成約金額の条件が付くことが多い |
| 支払いの時期と方法 | 挙式前の前払いか、当日払い・後払いに対応するかで、ご祝儀を支払いに充てられるかが決まる |
| どんな内容にすると追加料金がかかるか | その式場の挙式例を踏まえて、契約前に確かめておくとよい点(国民生活センター) |
出典:国民生活センター「結婚式場サービスに関するトラブル」(『国民生活』2019年12月号)、ハナユメ「ブライダルフェアの特典を比較」(2026年9月18日更新)。ほかの行は、見積もりを比べるために当サイトが選んだ項目です。
総額が同じ2つの見積もりでも、衣装や写真が入っているかで中身が違います。契約時の見積もりから費用が上がった相談もあります。
もう一度見積もりを取ると化粧代などの諸経費が加わり、100万円ほど高くなっていたという例です(国民生活センター、2019年)。
見積もりが上がる仕組みは結婚式の初期見積もりが上がる仕組みと防ぎ方にあります。上がりやすい項目は上振れしやすい項目トップ5で確かめてください。
その日に契約しない理由
結婚式の相談では、契約・解約をめぐるものが最も多くなっています(国民生活センター、2019年)。ブライダルフェアで「今日契約すれば割引する」と言われ、申込金10万円を払って契約した相談もあります。
後日ほかの式場を見て解約を申し出ると、1年以上先の挙式なのに申込金は返さないと言われました。国民生活センターのアドバイスは、契約を急がされてもその場で契約せず、いったん持ち帰ってほかの式場と比べることです。
気をつけること
「仮押さえ」「仮予約」と言われた書面へのサインも契約になりえます。
見学会で「仮押さえをしますね」と言われてサインし、申込金10万円を払った例は、実際には挙式の申込みで、その日に挙式をする契約が成立していると考えられます(川崎市消費者行政センター)。
申込金・予約金・仮押さえ金・内金・手付金と名前は違っても、返ってくるお金かどうかを払う前に確かめます。
特定商取引法でクーリング・オフができる取引は、訪問販売(キャッチセールスなどを含む)・電話勧誘販売・特定継続的役務提供(エステ、語学教室など)・連鎖販売取引などです。自分で予約して式場で結ぶ結婚式の契約は、この一覧に入っていません。
このため、クーリング・オフで無条件に取り消すことは原則できません(国民生活センター「クーリング・オフ」)。路上や電話で勧誘されて契約したときは、クーリング・オフの対象になるかを消費生活センターに相談してください。
キャンセル料のうち、同じ種類の契約の解除で式場に生じる「平均的な損害」を超える部分は無効です(消費者契約法第9条第1項第1号)。
ただし、無効にできるかは事案ごとの判断で、超えていることを示すのは消費者の側です(滋賀県消費生活センター、川崎市)。
キャンセル料の条項が争われた裁判では、無効とはいえないとされた例があります(国民生活センター、2019年)。
キャンセル料を請求する場面で消費者から求められたら、事業者はその算定根拠の概要を説明するよう努めることになっています(同条第2項、2023年6月施行)。
解約料をめぐる消費生活相談を商品・サービス別に数えると、2022年度は結婚式が541件で10番目でした(消費者庁「解約料に関する現状等について」、2023年12月)。
契約前に確かめること
申込書にサインする前、お金を払う前に、次の6つを書面で確かめます。
| 確かめること | どこで見るか | 出典 |
|---|---|---|
| 契約がいつ成立するか(仮押さえ・仮予約・申込書へのサインの扱い) | 申込書と約款 | 川崎市 |
| 払うお金の名目と、取り消したときに返ってくるか | 申込書・領収書・約款 | 国民生活センター |
| キャンセル料がいつから、いくらかかるか(時期ごとの率と内訳) | 約款のキャンセル規定 | 国民生活センター |
| キャンセル料の算定根拠の概要 | 担当者に聞く | 当サイトのまとめ(第9条第2項の説明の努力義務は、キャンセル料を請求する場面のもの) |
| 日取りや内容を変えたときの扱い | 約款 | 川崎市 |
| 特典の期限(持ち帰ってから契約しても使えるか) | 担当者に聞き、見積書に書いてもらう | 当サイト |
解約料に公的な基準はありません。業界団体の公益社団法人日本ブライダル文化振興協会がモデル約款を作っていて、モデル約款より大幅に高い解約料が設定されていれば交渉材料の1つになります(川崎市消費者行政センター)。
持ち帰るときの言い方
断り方は見学の前に決めておきます。「他の式場も見てから決めたいので、今日は持ち帰ります」「この特典は1週間後の契約でも使えますか」。答えをもらったら、特典の期限を見積書の余白に書いてもらいます。
特典は出どころで3種類
フェアの特典は、出す側で3つに分かれます。
式場が誰にでも出す来館特典と成約特典、特定の検索サイトから予約した人にだけ式場が出す特典、検索サイト自体が出す電子マネーギフトです(ハナユメ「ブライダルフェアの特典を比較」、2026年9月18日更新)。
式場の来館特典は2千〜1万5千円、成約特典のうち商品券や電子マネーは3万〜10万円が目安です。1件目の来館特典は高めで、2件目以降は下がることが多く、見学の順番で受け取れる総額も変わります。
成約特典には最低成約金額の条件が付くことが多いので、金額より条件を先に読みます。
「今日契約すれば割引」という当日限りの特典は、国民生活センターが相談事例に挙げた「今日契約すれば割引する」と急がせる勧誘と同じ形です。特典の期限を聞き、持ち帰ってから契約しても使えるかを確かめてから比べます。
検索サイトの特典の条件
気をつけること
検索サイトの電子マネーギフトは、手順を1つ飛ばすと対象外になります。予約より前にキャンペーンへエントリーし、同じサイトのフォームからフェアを予約してください。
式場への電話や式場の公式サイトからの予約は対象外で、ひとりで参加すると対象外になるサイトもあります。参加後のアンケートは3〜7日以内など期限が短く、同じ式場の見学で複数サイトの特典を同時には受け取れません(ハナユメ)。
来館の件数で金額が増える形のキャンペーンもあります。検索サイトの予約特典は、時期ごとに金額も条件も変わります。写真のアップロードやアンケートへの回答が条件になっていたり、対象の式場やエリアが決まっていたりすることもあります(ハナユメ)。
予約の前に、そのサイトの最新の案内で、条件と期限(エントリー、アンケート、受け取りの期限)を確かめてください。
時間割の3件目をオンラインにするなら、そのオンラインのフェアがキャンペーンの件数に入るかを先に確かめます。候補に残っていない会場を、特典の件数のために入れる必要はありません。
見学した日のうちに比べる
会場の雰囲気、担当者の対応、見積もりの内訳、気になった点は、その日のうちに1枚の表に書きます。行に見積もりで聞いた7つを並べ、会場ごとに1列ずつ答えを埋めます。見積書と会場の写真は、会場ごとのフォルダに分けて保存してください。
持ち帰ったあとに値引きを相談する順番は、結婚式費用の値引き交渉はどこまで通るかにまとめました。次の見学の前に、見積もりで聞く7つをスマートフォンのメモに入れ、回る会場の数だけ比較表の列を作ってください。
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- 結婚式の費用:相場・見積もりが上がる理由・値引きの順番・自己負担と親の援助:見学で受け取った見積もりがこの後どう動くかと、2人の手元から出る額を1本で確かめるときに。
- 婚約指輪と結婚指輪の相場、前撮りの費用、親族の交通費と宿泊費:両家の分け方:写真を式場に頼むか、持ち込むかを決めるときに。
本記事で紹介した金額・特典の条件・制度の内容は、2026年9月29日と30日に国民生活センター・消費者庁・経済産業省・e-Gov法令検索・自治体の消費生活センター(川崎市・滋賀県)と結婚情報サービス各社の公開資料で確かめた情報(国民生活センターの資料は2026年10月11日に確認)を基にした一般的な説明です。費用と特典の数字は各社の調査・公表値で、目安として扱っています。金額や特典の条件は式場や時期によって大きく異なり、特典や割引、契約の結果を保証するものではありません。実際の契約前には式場の担当者に最新の条件と約款を書面で確認し、困ったときは最寄りの消費生活センターに相談したうえで、ご自身の状況に合わせてご判断ください。
