チャイルドシートはいつまで必要か、買い替えの目安と費用

「チャイルドシートはいつまで必要か」「6歳未満の子を乗せるときは使用が義務」の文字と、0〜3歳の子育ての色の地に哺乳びんの絵

0歳から6歳未満までのチャイルドシート代は、購入なら69,300円から102,190円、レンタルで通すと少なくとも253,440円になる(2026年9月時点の公式サイトの掲載価格で試算)。購入は、新生児から使える1台で通しても、ジュニアシートへ2段階で買い替えても、この幅に収まる。自分の車で長く使うなら購入、帰省先の車や旅行など期間が区切られた用途ならレンタルが安い。

目次

使用義務と製品の対象年齢

チャイルドシートの使用は道路交通法第71条の3第3項で定められた義務で、6歳未満の幼児を乗せて運転する場合は必ず使用しなければならないと警察庁の公式サイトに明記されている。義務の年齢に幅がある一方、店頭に並ぶ商品は「新生児から4才頃まで」「3才頃から12才頃まで」のように対象年齢がそれぞれ違う。

子どもの成長に合わせて何をどう組み合わせるかで、支払う総額はかなり変わってくる。値札だけを見て決めると、後から追加の出費に気づくこともある。

祖父母の車に乗せる機会がある家庭だと、話はさらに複雑になる。自分の車用と実家の車用で2台そろえるのか、そのつど積み替えるのか、帰省のたびだけ借りるのかによって、必要な台数も費用の性質も変わってくる。積み替えを前提にすると、取り付けのたびに固定のやり直しが要るという手間も無視できない。

では、新生児から使える1台を長く使い続けるのと、年齢に合わせて買い替えていくのとでは、結局どちらが安いのか。

答えは、使う期間と使い方次第で変わる。

条件をそろえる

比べる前に、期間と価格の条件をそろえておく必要がある。期間は法定の使用義務がある「0歳から6歳未満」を基準にした。価格は2026年9月時点でコンビ公式ブランドストアとダスキンのレンタルサービス「かしてネッと」公式サイトに掲載されていた金額を採用し、どちらも同じ日に開いた一覧から拾っている。

安全基準R129の製品区分ごとにチャイルドシートの標準使用期間を示した表
チャイルドシートの標準使用期間(安全基準R129・製品区分別/2026年9月時点) ※コンビ株式会社「『チャイルドシート』の標準使用期間について」を基に作成

コンビの公式FAQによると、チャイルドシートには経年劣化を踏まえた「標準使用期間」がある。新生児から4才頃までの製品は新規購入後8年、3才頃からのジュニアシートは10年。対象の身長が広い製品ほど期間も長く、いちばん長いもので12年だった。

標準使用期間を過ぎた製品の修理は、安全性の観点から引き受けられないとも書かれている。安全基準はR129とR44の2種類が並存しており、対象を身長で区切るR129のほうが新しい。

警察庁と日本自動車連盟の全国調査によるチャイルドシートの取付け・着座の適切率
チャイルドシートの取り付け・着座の適切率(令和8年5月調査) ※警察庁・日本自動車連盟「チャイルドシート使用状況全国調査(2026)」を基に作成

同じ警察庁のページには、警察庁と日本自動車連盟が令和8年5月に合同で実施した全国調査の結果が載っている。6歳未満の使用率は84.0パーセント。ところが、取り付けられたシートのうち適切に取り付けられていた割合は77.6パーセント、使用していた幼児のうち適切に着座させられていた割合は58.7パーセントまで下がる。

不使用者の致死率は適正使用者の約5.3倍という数字も添えられていた。価格だけでなく、取り付けやすさも選ぶ理由に入ってくる。

固定の仕方にも種類がある。シートベルトを回して固定する従来型と、車両側のアンカーに金具を直接はめ込むISOFIXタイプだ。同じ対象年齢の製品でも、方式が違えば価格は動く。今回価格を比較した商品には、両方の固定方式が混じっている。

譲り受けと中古品の注意点

値段だけを比べれば、人から譲り受けるか、フリマアプリで中古品を探すのがいちばん安い。ただし、チャイルドシートは使用履歴で安全性が変わる製品だ。

コンビの公式FAQは標準使用期間を「新規購入後」からの年数で示したうえで、「使用履歴が不明な製品の再利用はお控えください」と明記している。いつ買われ、どんな使われ方をしてきたかが分からない製品は、この年数が数えられない。事故歴の有無も外からは判断がつかない。譲り受けるなら、購入した時期と事故歴を元の持ち主に確かめ、標準使用期間の残りを数える。フリマアプリの中古品は、出品者の説明のほかに使用履歴を確かめる手段が無い。使用履歴を確かめられない製品は、メーカーの案内どおり再利用を控える。

ロングユース1台なら

まず、新生児から長く使える回転式のロングユースモデルを1台だけ買う場合を見る。1台で法定義務の6歳未満をまるごとカバーでき、買い替えの手間そのものが発生しない。

新生児から使えるロングユースチャイルドシート3製品の価格を比べた図
新生児から使えるロングユース1台の価格(2026年9月時点) ※コンビ株式会社公式ブランドストア「チャイルドシート回転タイプの価格表示」を基に作成

回転タイプの一覧で、新生児から7才頃まで(身長125センチまで)使える「THE S Long」は86,900円だった。同じ対象年齢の「THE S premium」は子育て応援価格の16パーセント引きが適用されて79,800円。そしてもう一つ、新生児から12才頃まで(身長150センチまで)という最も対象の広い「クルムーヴ ロング plus」が69,300円で並んでいた。

3製品のうち、対象年齢がいちばん広い製品がいちばん安い。

新生児期は仕様上、内部のクッションで体格を補う設計になっており、赤ちゃんの体に合わせて調整する前提の商品だ。身長の到達点が高いものは小学校の中学年から高学年まで届くので、就学後まで同じ1台で通す家庭にも向く。回転式は座らせる向きを変えられるので、乗せ降ろしのしやすさも新生児期には効いてくる。一方で本体は大きく重い。

同じ回転タイプの一覧には、新生児から4才頃までのモデルも混じっていて、こちらは最も高いもので88,000円だった。対象年齢の幅が価格に素直に反映されているわけではない。値札の順に見ていくと、選択を誤りやすい。

買い替え2段階なら

次に、新生児対応モデルからジュニアシートへ買い替える2段階の場合を見る。同じコンビ公式ブランドストアで、新生児から4才頃まで(身長105センチまで)の回転式「クルムーヴ コンパクト」が69,300円、3才頃から12才頃まで(身長100センチから150センチ)のジュニアシートが29,700円で、合計は99,000円だった。

新生児対応モデルとジュニアシートの価格帯を並べた図
新生児モデルとジュニアシートの価格帯(2台体制・2026年9月時点) ※コンビ株式会社公式ブランドストア「チャイルドシートの価格表示」を基に作成

前段の標準使用期間は8年、後段は10年で、2台の対象年齢に重なりがある。買い替えのタイミングは、標準使用期間の8年か、身長が105センチに届いた時点かのどちらか早い方で判断することになる。

対象年齢はあくまで参考であり、体格には個人差がある。実際の買い替え時期は座らせてみて窮屈さを確かめてから決めることになるだろう。2台に分ければ、その時々の体格に合った座り心地を選び直せる余地が残る。反面、2回の購入手続きと2回分の取り付け作業は避けられない。

3才頃から使えるジュニアシートの価格は17,600円から32,890円まで開きがあった。背もたれの有無やクッションベルトの有無で価格が変わり、シート全面をメッシュにした軽装備モデルが最も安い。前段の69,300円と組み合わせると、総額は86,900円から102,190円のあいだに収まる。

レンタルで済ませるなら

かしてネッと公式サイトには、新生児対応モデルからISOFIXタイプまで21商品が並び、月額は3,520円から13,200円までの幅があった。一覧に並ぶ21商品はいずれも、1ヵ月分の料金とそれ以降の追加1ヵ月分が同額で表示されている。

簡易的なハイバックジュニアタイプは月額3,520円、コンビのクルムーヴ コンパクトISOFIXは月額11,000円と、同じ月額表示でも対象年齢と固定方式によって3倍ほどの差がついていた。短期利用なら安いタイプで十分だが、長期になるほどこの差が積み上がっていく。

レンタルは短期だけの選択肢なのか、それとも常用にも向くのか。仮に最安の月額3,520円の商品を0歳から6歳未満まで72ヶ月借り続けたとすると、単純計算で253,440円になる。

ただしこの試算は下限でしかない。3,520円で借りられるのはハイバックジュニアのような3才頃からのタイプで、0歳から借りるなら新生児に対応した商品を選ぶことになり、そちらの月額は6,600円から13,200円だった。実際に0歳から通しで借りれば、総額は253,440円をさらに上回る。

購入なら、ロングユース1台でも2段階の買い替えでも、総額は10万円前後に収まる。長期のレンタルは、そのどちらと比べても大きく上回る計算になった。

ベビー用品を買う・借りる・もらうの記事でも触れたとおり、レンタルの強みは月単位で借りられる身軽さにある。長く使い続けるための仕組みではない。

一方で、帰省先や実家の車に置いておく1台、旅行で数日だけ必要になる1台としては話が変わる。1〜2ヶ月分の数千円で済むなら、7万円前後する製品を買うよりずっと安く、保管場所にも困らない。返却すれば処分の手間も要らない。

6歳未満までの総額

かしてネッとのチャイルドシートレンタル月額料金を商品別に示した図
チャイルドシートのレンタル月額料金(商品別・2026年9月時点) ※株式会社ダスキン「かしてネッとの掲載料金」を基に作成
0歳から6歳未満をカバーする購入とレンタル3パターンの総額を比べた試算図
0歳から6歳未満をカバーする場合の3パターン総額(コンビ公式ブランドストア・かしてネッとの掲載価格/2026年9月時点)を基に筆者が試算

0歳から6歳未満という同じ期間で3つを並べてみる。ロングユース1台が69,300円から86,900円。買い替え2段階が86,900円から102,190円。レンタルを72ヶ月続けた場合は少なくとも253,440円になった。

1台ごとの値札では、新生児対応のモデルがいちばん高い。6歳未満までの総額で比べると、レンタルの長期利用がいちばん高くつき、購入の中では対象年齢のいちばん広い製品がいちばん安い。比べる前に、使う期間が短期か長期かを分ける。

買い替え2段階の安い組み合わせと、ロングユース1台の高いモデルは、どちらも86,900円になる。同じ金額なら、1台で通して買い替えの手間を省くか、2台に分けて体格に合わせて選び直すかで決める。

使い分けの結論

1台で通すか替えるか、買うか借りるかでチャイルドシートの選び方を分けた概念図
期間と用途で選ぶチャイルドシートの使い分けマップ ※概念図(実測データではありません)

長く自分の車に乗せ続けるなら、買い替えの手間を避けたい家庭はロングユース1台、体格に合わせて選び直したい家庭は2段階が向く。標準使用期間と身長のどちらか早い方が買い替えの目安になる点は、どちらのパターンでも変わらない。

帰省や旅行など期間が区切られている用途では、レンタルが購入よりも安く、保管場所も要らない。祖父母の車のように使用頻度が読めない場合も、まずレンタルで様子を見てから、必要そうなら買い足すという順番が無理のない選び方になりそうだ。

では、これから買う家庭はどちらを選べばよいのか。使う期間が半年を超えて続くかどうかが、購入とレンタルを分ける最初の線引きになりそうだ。購入に決めたあとは、値札の桁だけで並べず、身長の到達点と標準使用期間を先に見比べたい。今回の一覧では、その2つがいちばん長い製品が価格でも下から数えたほうが早かった。取り付けの適切さまで含めて選ぶなら、店頭で実際に取り付けを確認できる店を選ぶという条件も、価格と同じくらい効いてくる。

次に読む

本記事の価格・料金は2026年9月時点で各社公式サイトに掲載されていた情報を基にした一般的な試算であり、実際の金額は商品・販売店・在庫状況によって異なる。購入やレンタルを検討する際は、必ず公式サイトや店舗で最新の金額と対象身長を確認したうえで、家庭ごとの使用期間に照らしてご判断いただきたい。

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この記事を書いた人

家族会議 編集部です。結婚・出産・子育てのお金と手続きを、国や自治体の公式ページと法令で確かめて、確認日つきでまとめています。誤りに気づいたら、お問い合わせからお知らせください。

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