2026年10月に、この記事の内容を指輪・前撮り・親族の費用のガイドにまとめ直しました。遠方の親族の交通費と宿泊費、お車代の線引き、両家の分担と贈与税の扱いは、確かめ直してガイドに載せているので、そちらで確かめてください。
新幹線や飛行機で来る親族を式に招くと、その交通費と宿泊費を誰がどこまで持つかを、招待の連絡より前に決めることになります。新大阪から東京の式に来る大人は、のぞみの普通車指定席が通常期の片道14,720円で、往復29,440円かかります。
持ち方は、全額、半額、宿泊費だけの3通りです。どれにするかと誰が持つかを先に決め、招待状を送る前に親族へ伝えます。親からの結婚・子育て資金の一括贈与の口座から払っても、式に出るための交通費と宿泊費は非課税になりません。
全額・半額・宿泊費だけの違い
3通りの違いは、新郎新婦が出す額と渡し方にあります。現金で渡す分がお車代(交通費や宿泊費の負担を軽くするために渡すお金)です。
- 全額:往復の交通費と、宿泊が要る人の宿泊費を持ちます。現金で渡すか、切符と宿をこちらで用意します。
- 半額:往復の交通費(宿泊が要る人は宿泊費も足した額)の半分をキリのよい額に切り上げ、現金で渡します。
- 宿泊費だけ:宿をこちらで予約して支払います。交通費は親族が持ちます。
お車代の額を集計した公的な統計はないため、額は実際の運賃から出します。車で来る親族なら、高速道路の往復料金にガソリン代を足した額が元になります。
親族のあいだで、交通費は各自が持つと取り決めている家もあります。決める前に、それぞれの親に取り決めの有無を聞いてください。同じ地域から同じ手段で来る親族には、同じ額を出します。
額を出すときは、親族に交通費を尋ねず、最寄り駅と使う交通手段だけを聞いて運賃をこちらで調べます。本人の申告で決めると、同じ条件の親族のあいだで額に差が出ます。
お車代を出す相手の線引き
交通費を出す相手は、交通手段か片道の所要時間で線を引きます。新幹線・飛行機・特急を使う人を対象にする線と、片道1時間半から2時間以上かかる人を対象にする線の2通りです。車で来る親族には、高速道路を使うかどうかで線を引く方法があります。どの線を使うかは両家でそろえ、同じ線の内側にいる親族には同じ扱いをします。
宿泊費を出すかどうかは、日帰りで式に出られるかで決めます。挙式の開始に間に合う朝の列車がない人と、披露宴の後で最終の列車に間に合わない人が対象です。挙式を午前に置くと前泊の要る親族が増え、お開きが夜になる披露宴では日帰りが難しくなる親族が出ます。
式の時刻を決める前に、遠方の親族の最寄り駅から会場までの始発と最終の時刻を、鉄道会社の時刻表で調べます。
新大阪から来る親族の交通費
東京の式に新大阪から新幹線で来る場合、のぞみの普通車指定席は通常期の片道で大人14,720円、小学生7,350円です。大人の額の内訳は、運賃(乗車券)が8,910円、指定席の特急料金が5,810円になります。小学校に入る前の幼児は、大人か小学生1人に連れられて2人までなら、自分の指定席を取らない限り無料です。おじ夫婦と小学生、幼児の世帯が来るなら、往復の額は次の表になります。
| おじ夫婦の世帯の例 | 往復の合計 |
|---|---|
| 大人2人 | 58,880円 |
| 小学生1人 | 14,700円 |
| 幼児(ひざの上) | 無料 |
| 合計 | 73,580円 |
出典:JR東海ツアーズ「東海道新幹線の座席選び完全ガイド」、JR東海ツアーズ「新幹線こども料金の完全ガイド」、JR東海「おとなとこども」(料金は2026年3月・7月現在の掲載値、9月確認)。往復の合計は筆者の計算です。
この世帯が日帰りで来るなら、全額で73,580円です。半額にするなら、半分の36,790円を切り上げて4万円をお車代として包みます。
式の日が最繁忙期なら指定席の特急料金が片道400円、繁忙期なら200円上がります。日付ごとの区分は、JR東海のシーズン別のカレンダーに載っています。幼児にも席を取るなら、小学生と同じこどもの運賃と料金が必要です。宿泊が要る親族がいれば、会場か近くのホテルに部屋数と1室の料金を聞いて足します。飛行機で来る親族は、予約する時期で運賃が変わるため、航空会社の料金表で同じ時期の同じ種類の運賃を選んで往復の額を出し、同じ地域から来る親族にはその額をそろえて出します。
誰が払うかと両家の分け方
親族の交通費と宿泊費を誰が持つかは、両家の話し合いで決めます。新郎新婦が持つ、それぞれの親が自分の側の親族の分を持つ、親族が各自で持つ、の3つから選びます。両家で分けるなら、全額か半額かの方針を両家でそろえてください。
親が子の結婚式と披露宴の費用を持っても、本来負担すべき人がそれぞれ分担しているなら贈与に当たらず、贈与税はかかりません。負担の分け方は、式の内容、招待客との関係と人数、地域の慣習で家ごとに異なります。招待客の交通費と宿泊費は、この Q&A に項目として挙がっていません。暦年課税では、1年間に受けた贈与の合計が110万円以下なら贈与税はかかりません。親から受け取るお金がこれを超えそうなときは、誰が、誰の分を、いくら払うかを伝えて、国税庁の電話相談センターで確かめます。
一括贈与の口座から払えない費用
結婚・子育て資金の一括贈与は、父母や祖父母が子や孫の名義の専用口座にまとめて入れたお金を、結婚や子育ての費用に使えば贈与税がかからない制度です。この一括贈与を受けていても、挙式や披露宴に出席するための交通費と宿泊費は非課税の対象になりません。海外への渡航費も含み、新婚旅行代や婚約指輪・結婚指輪の購入費も同じく対象外です。親族の交通費と宿泊費は、口座とは別のお金から払います。
- 非課税の枠は子や孫ごとに1,000万円で、うち結婚関係の支払いは300万円までです。
- 対象は金融機関と契約を結ぶ日に18歳以上50歳未満の子や孫で、贈与を受ける年の前年の合計所得金額が1,000万円を超えると使えません。
- 挙式や披露宴の費用は、婚姻の日の1年前の日以後に払ったものが対象です。
- 贈与を受けられる期限は2027年3月31日までです。
出典:こども家庭庁「結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置について」「費目リスト」、国税庁「No.4511 直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の非課税」(いずれも2026年9月確認)
切符と宿をこちらで手配するとき
8人以上の親族が同じ行程でそろって移動するなら、JRの団体割引を使えます。割引は運賃にかかり、1月11日〜2月末日・6月・9月・11月1日〜12月20日は15%、それ以外の時期は10%です。申し込みは出発日の9か月前から14日前までで、JRの駅か旅行会社が受け付けます。新大阪から東京の大人なら、15%引きの時期は運賃が片道1,340円下がります(筆者の計算)。
こちらで買った指定席の切符は、親族が来られなくなると払い戻しに手数料がかかります。指定席特急券は出発日の2日前までなら340円、前日から出発時刻までは30%で、乗車券は220円です。宿をこちらで押さえるときも、部屋数を確定させる期限と、取り消し料がかかり始める日をホテルに確かめてください。
親族に伝える時期と当日の渡し方
負担の方針は、招待状を送る前の打診の段階で親族に伝えます。「新大阪からの往復の新幹線代の半分をお車代としてお渡しします」のように、何をどれだけ持つかを具体的に伝えてください。交通費を持てないときも、そのことを先に伝えれば、親族は出欠を決める材料にできます。
当日の現金のお車代は、受付を済ませた親族に受付係から渡すか、親から渡します。ほかの招待客の目に付かない場所で渡すよう、受付係と親に頼んでください。封筒は1万円未満ならポチ袋でもよく、1万円以上は水引とのしの付いた祝儀袋に入れ、表書きは「御車代」とします。
決める順番と確認先
- それぞれの親に、親族のあいだで交通費を各自が持つ取り決めがあるかと、遠方の親族の人数、最寄り駅、交通手段を聞きます。
- 式の時刻を決める前に、遠方の親族の最寄り駅から会場までの始発と最終の時刻を、時刻表で調べます。
- JRや航空会社の料金表で往復の額を出し、前泊か後泊が要る親族を数えます。
- 全額・半額・宿泊費だけのどれにするか、出す相手の線、誰が持つかを両家で決めます。
- 招待状を送る前に、決めた内容を親族へ伝えます。
- 切符や宿をこちらで用意するなら、団体割引が使える人数かどうかと、取り消しの手数料を確かめます。
まず両家の親に、親族のあいだの取り決めの有無と、遠方から来る親族の人数と最寄り駅をまとめて聞いてください。1人ずつの片道の料金を足して2倍にすれば交通費の総額が出て、半額にするならその半分を切り上げます。親から結婚・子育て資金の一括贈与を受けているなら、交通費と宿泊費は口座と別のお金で払う前提で予算を組みます。
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親族の宿の予約に使えるサイト(PR)
会場の近くの宿を、日付と部屋数を入れて空室と料金で比べられる予約サイトです。取り消し料がかかり始める日は宿やプランごとに違うため、予約の前に各宿のページで確かめてください。
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免責
本記事の運賃・料金と制度は、2026年9月26日時点でJR東海、JR東海ツアーズ、国税庁、こども家庭庁の公式ページと、結婚情報サイトの公開ページで確認したものです。運賃・料金は改定や時期で変わり、税の取り扱いは個々の事情で異なります。手配と負担の決定は、最新の料金表を確かめ、必要に応じて税務署に相談したうえでご判断ください。本記事は特定の交通機関や宿泊施設、サービスを推奨するものではありません。
