サブスクと会員費の棚卸し、家族で重なる契約を止める

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「サブスクと会員費の棚卸し家族で重なる契約」「解約の前に、家族向けのプランがないか確かめる」の文字と、固定費の見直しの色の地に財布の絵

世帯のカード明細に、動画配信や音楽配信の引き落としが同じジャンルで重なって並んでいることがある。どれも少額で、食費や光熱費の行に挟まると目に留まらない。重なりを見つけたら、解約する前に、家族向けやペア向けのプランにまとめられるかを公式の料金ページで確かめる。

結婚や同居で家計をひとつにしても、サブスクリプションの契約は、それぞれが独身のころから使っていたものがそのまま持ち込まれやすい。家計簿アプリで項目を並べ直して初めて、同じジャンルのサービスが世帯の中で重なっていると分かる。

固定費の見直しは、通信費や保険料のような大きな金額から手を付けがちだ。少額の契約は単体で見ると小さく、解約も数回の操作で済むので、いつでもできる作業として後回しにされやすい。その気軽さが、重なったまま何か月も残る理由にもなっている。

目次

利用実態は平均2.3個

サブスクの利用実態を調べたAppliv(アプリヴ)の調査(ナイル株式会社の発表・2024年2月実施)では、利用経験がある10〜60代の人たちが、いま契約しているサービスは平均2.3個だった。最も多いのは1個と答えた人で、2個、3個と続く。

現在利用しているサブスクの数の分布。1個31.9%、2個29.6%、3個14.5%、4個6.4%、5個3.3%、6個以上2.8%(利用経験者605人・2024年2月)
利用しているサブスクの数(2024年2月調査) ※Appliv(ナイル株式会社)「サブスク利用実態調査」を基に作成

月額の利用料金は、3,000円未満が全体の75%を占める。

1か月あたりのサブスク利用料金の分布。500円未満16.5%、500〜1,000円未満27.1%、1,000〜3,000円未満31.4%、3,000〜5,000円未満11.6%、5,000〜10,000円未満8.8%、10,000〜30,000円未満3.5%、30,000円以上1.2%
1か月あたりの利用料金(2024年2月調査) ※Appliv(ナイル株式会社)「サブスク利用実態調査」を基に作成

ひとりぶんの金額は小さくても、世帯で合算すると話が変わる。同じジャンルの契約をふたりが別々に持っていれば、世帯としては同じサービスに料金を二重に払っていることになる。明細を1行ずつ見ている限り、この重なりには気づきにくい。

同じ発表の事前調査では、サブスクの利用経験者のうち7割を超える人が動画配信を使ったことがあると答えている。しかも動画配信は、サービスごとの継続率でも旅行・ホテルに次ぐ2番目の高さだった。使い始めると続きやすいジャンルなので、家族がそれぞれ見ている家庭では、重なったまま残りやすいのは動画配信だと見当をつけておける。

片方を解約する前に確かめること

片方を解約するには、契約した本人のログイン情報が要る。本人が覚えていなければ、パスワードの再設定から始める。

スマートフォンのアプリから申し込んだ契約だと、話はもう少しややこしい。Appleのサポートページは、領収書に家族のApple Accountが表示されている場合は、そのファミリーメンバーに解約を頼むよう案内している。家族のサブスクリプションは、自分では解約できない。

解約をためらう理由には、作ってきたプレイリストや再生履歴、お気に入りの一覧が解約と同時に消えるのではないかという心配もある。消えると思い込んで解約を見送れば、翌月も同じ引き落としが続く。

先の調査でも、解約を考えたことがある人は7割近くいた。考えることと、手続きを終えることの間には、こうした小さな段差がいくつもある。

ここで見落としやすいのが、複数のアカウントをまとめて安く使えるプランが、サービス側に用意されている場合があることだ。解約するかどうかの前に、まとめられるかどうかを確かめる余地がある。

消えるかもしれないという不安も、公式の案内で確かめられる。Spotifyのよくある質問によれば、Premiumの有料プランを解約すると次の請求日以降はFreeプランに切り替わり、プレイリストや保存済みの音楽は広告付きで聴ける。データの扱いはサービスごとに違うので、解約の前にヘルプを確かめておけば、そこで足が止まらずに済む。

世帯プランにまとめた場合の差額

音楽配信のSpotifyを例に見る。個人向けのStandardのほかに、一緒に暮らす2人向けのDuo、一緒に暮らす最大6人の家族向けのFamilyが公式に用意されている。

料金ページに載っている月額は、Standardが1,080円、Duoが1,480円、Familyが1,880円だった。

ふたりがそれぞれStandardを契約していると、Duoにまとめた差は年8,160円になる。家族4人がそれぞれ契約していたとすると、Familyとの差は年29,280円まで広がる。

個別契約と世帯プランの差額の試算。2人でStandard2件は月2,160円、Duoは月1,480円で年8,160円の差。4人でStandard4件は月4,320円、Familyは月1,880円で年29,280円の差
個別契約と世帯プランの差額(2026年9月23日確認の月額) ※Spotify公式の料金を基に筆者が試算

気づいてしまえば単純な話だが、契約した時点でそれぞれが独身だったり、世帯をまとめる前だったりすれば、家族向けのプランを調べる理由がない。重複は不注意というより、契約した時期と世帯の形がずれていたことで起きる。

個人単位の契約が世帯で積み重なる仕組みの概念図。独身のころに1人ずつ契約した動画配信と音楽配信が、同居後の世帯の明細では同じジャンルに2件ずつ並ぶ
個人単位の契約が世帯で積み重なる仕組み ※概念図(実測データではありません)

まとめると、お互いの再生履歴が見えてしまうのではないか。同じよくある質問によれば、DuoもFamilyも各メンバーが自分のPremiumアカウントを持ち、ほかのメンバーには再生したコンテンツが表示されない。プレイリストもそれぞれ保存できる。Familyには、主契約者が使える保護者向けのフィルタリング機能と、子ども向けのSpotify Kidsも含まれる。

どちらのプランも、同じ場所に暮らしていることを確かめるために住所を尋ね、支払いの後にメンバーを招待する流れになっている。同居していない恋人や友人とは組めない。

動画配信には、家族向けプランという名前ではなく、ひとつの契約の中に複数のプロフィールを作る形で世帯内の共有に対応するサービスもある。呼び方は違っても、まとめられるかを確かめるという考え方は同じだ。

明細を並べて棚卸しを始める

棚卸しの手順は、込み入っていない。

カードや口座の明細を直近3か月分ほど遡り、毎月同じ金額が引き落とされている項目を書き出す。書き出した項目を、動画配信、音楽配信、クラウドストレージ、買い物の会員費といったジャンルに分ける。

カードの明細だけでは、サービス名が分からない契約もある。アプリの中で申し込んだ契約は、請求元がアップルやグーグルになるからだ。iPhoneなら「設定」でユーザ名をタップし、「サブスクリプション」を開くと一覧が出る。AndroidならGoogle Playのヘルプにある定期購入の画面で確かめられる。同じヘルプは、アプリをアンインストールしても定期購入は解約されないと注意している。

同じジャンルに2件以上並んだら、そこが重複の候補になる。重複を見つけたら、最初に何を確かめればいいのか。解約より先に、そのサービスに家族向けやペア向けのプランがあるかを、公式の料金ページで調べることだ。

料金ページでは、プラン名だけでなく同居の確かめ方と人数の上限も見ておく。住所の確認が要るプランなら、切り替える前に誰の住所で登録するかを決めておくと手戻りがない。

統合と解約のどちらが下がるかは、ふたりとも使い続けるかどうかで入れ替わる。ふたりともPremiumを使うならDuoへの統合で年8,160円下がる。片方がほとんど聴いていないなら、その契約を解約してFreeに戻すほうが下がる額は大きく、Standardひとつぶんで年12,960円になる。まとめるのは、ふたりとも使い続けると決めた契約だけでいい。

統合できないサービスもある。その場合は、使う頻度の低いほうを解約する。先の調査で解約を考えた理由は「節約のため」が最も多く、次が「利用頻度に見合わないため」だった。

棚卸しは一度で終わりではない。子どもの成長に合わせて動画配信の契約が増えたり、写真が増えてクラウドストレージの容量を足したりと、世帯の契約は時間とともにまた増える。半年ごとか年に一度、同じ手順で明細を見直す日を決めておくと、重複が積み重なる前に気づける。

家計を合わせるとき、契約も一緒に合わせる

結婚や同居のときには、口座の合流や固定費の分担は話し合っても、サブスクの重なりまでは手が回らないまま進みやすい。ひとつずつの金額が小さく、「まあいいか」で済んでしまうからだ。

話し合いの場に載せると、動画配信なら「どちらのアカウントで見るか」「子ども用のプロフィールをどう分けるか」といった、金額以外の論点も出てくる。棚卸しは固定費を下げるだけでなく、世帯としての使い方を決め直すきっかけにもなる。

特別なアプリを新しく入れる必要はない。手元のカードの明細と、スマートフォンの契約一覧、公式サイトの料金ページを見比べれば、棚卸しは成り立つ。見直す日をいつにするか、もう決めてあるだろうか。

道具はもう手元にそろっている。

次に読む

参考書籍(PR)

家計をひとつにまとめる前に、ふたりのお金の使い方と貯め方の考え方をそろえておきたいときの比較対象として、『バビロン大富豪の教え』(ジョージ・S・クレイソン)がある。収入の一部を先に取り分けて貯めることから始まる、お金の基本の考え方を物語の形で説いている。

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免責

本記事の料金・条件は2026年9月23日時点で各社公式サイトに掲載されていた情報を、利用実態の数値は2024年2月実施の調査を基にしています。プラン内容や金額は変更されることがあるため、契約・解約の前に必ず各社公式サイトで最新の情報をご確認ください。本記事は特定のサービスの利用を保証するものではなく、参考情報としてご覧ください。

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この記事を書いた人

家族会議 編集部です。結婚・出産・子育てのお金と手続きを、国や自治体の公式ページと法令で確かめて、確認日つきでまとめています。誤りに気づいたら、お問い合わせからお知らせください。

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